1. 大阪北区天神橋の皮膚科【和皮膚科クリニック】ホーム
  2. 和皮ふ科クリニックコラム
  3. アトピーの薬「オルミエント」

アトピーの薬「オルミエント」

2022年3月31日

かゆみや炎症を引き起こすアトピー性皮膚炎のトラブルは、長年にわたって頭を悩まされていると思います。

そこで新しい治療薬、「オルミエント」をご紹介します。

当院でも既に使用している注射の「デュピクセント」も、今回紹介する「オルミエント」もアトピー性皮膚炎を根本的に治すお薬ではありません。 お薬を中止して症状を維持するためにも保湿剤などによる予防は必ず行っていただきます。

オルミエントとは?

オルミエント錠は、アトピー性皮膚炎治療に使われている新しい飲み薬です。

バリシチニブとも呼ばれており、アトピー性皮膚炎によってお肌に炎症がある患者さんへ処方されます。

そもそも、アトピーは「サイトカイン」と呼ばれる細胞から細胞へ情報を伝達する物質が過剰に増加する中で起きるとされています。
そこでオルミエントは「JAK-STAT(ジャック・スタット)経路」と呼ばれる経路をブロックし、サイトカインが炎症を起こすのを防ぐことでアトピー性皮膚炎の症状を抑えるよう働きかけます。

オルミエントの内服方法

オルミエントを内服することによって炎症をコントロールし、お肌を良好な状態へ導きます。

通常は4mg錠、基本的に1日1回、1錠の服用となります。

症状によっては、2mg錠の処方の場合もあります。

即効性も期待でき、服用まもなくからかゆみや湿疹の改善につながることが多いです。

処方にあたっては、保険の適応となります。

ちなみに妊婦さんや今後妊娠を希望している方、お子さんは内服できません。

オルミエントの特徴

オルミエントはアトピー性皮膚炎のほか、関節リウマチや肺炎の治療でも使われています。

サイトカインによる症状がみられる各種症状の改善のために用いられており、幅広い分野で活躍している薬と言えます。

一般的に、飲み薬は「食後」や「食前」のように服薬時間が定められているものが多い傾向にありますが、オルミエントは服用のタイミングに特に決まりがないため、それぞれの生活スタイルの都合のよいタイミングで服用できます。

自由に服用できるのは魅力と言えるでしょう。

ただし人によっては、副作用が発生する可能性もあります。 服用後、帯状疱疹や咳、発熱など、気になる異変がみられた時は、速やかに医師に相談してください。

オルミエント処方の際には医療費助成制度も利用できる

オルミエントは保険の対象となりますが、高額なため使用をためらうこともあるかもしれません。

そのときは各種制度を活用しましょう。

オルミエントの処方にあたっては、高額療養費制度が利用できる場合があります。

高額療養費制度とは、医療機関で一ヵ月のあいだに一定額以上支払った場合、超過分を支給してもらえる制度です。

この制度を利用すれば、オルミエントを利用する際にかかる費用を受け取れる可能性があります。

高額療養費制度では、世帯合算として同一の医療保険に加入していれば自己負担額を合算することも可能です。 支給を受けるには事前申請もしくは事後申請という方法がありますので、便利なほうを選んでうまく活用するとよいと思います。

まとめ

開始前検査は必要ですが、アトピー治療薬である「オルミエント」は、1日1回の服用でアトピー性皮膚炎の改善が期待できる飲み薬です。

現在、アトピー性皮膚炎の症状に悩んでいて今後治療としてオルミエント内服を希望する方は、和皮ふ科クリニックへご相談ください。

和皮ふ科クリニックでは、オルミエントの処方はもちろんのことアトピー性皮膚炎の皮疹の原因に働きかけるデュピクセントという注射など、さまざまなアプローチでアトピー性皮膚炎の改善を目指します。

どのような治療が適切かは、患者さんの状態によっても変わります。

重度の症状がみられれば強力な治療が必要となりますし、そうした判断は実際に症状を見ながら考えていくことになります。

つらいアトピー性皮膚炎を改善するための最適な方法を検討しますので、まずは一度お気軽にご受診ください。

アトピー性皮膚炎について

和皮ふ科クリニックTOP

過去記事

和(やわら)皮ふ科クリニック
皮膚科・アレルギー科・美容皮膚科
所在地
大阪府大阪市北区天神橋5丁目7-10さかしん天神橋ビル4F
休診日
       
日曜・祝日 ※第3日曜日は診療します
(翌木曜日は代休とさせていただきます)

診療時間

ページ先頭へ戻る